「この世界の片隅に」クラウドファンディングに参加した理由
こうの史代さん原作の劇場アニメ「この世界の片隅に」の製作が正式決定した。
アニメ映画「この世界の片隅に」製作、正式決定いたしました。 pic.twitter.com/SoTgIMOimY
— 『この世界の片隅に』公式 (@konosekai_movie) 2015, 6月 3
今年3月に立ち上がったクラウドファンディングは2000万円の目標に対して181%の出資を集め、見事達成。2016年の公開に向けて動きだした。
俺自身、今回のクラウドファンディングには1万円1口を申し込んでいる。
出資を決断した理由は大きく3つあった。
・原作コミックが好き
原作は2007年から2009年に雑誌連載で発表されたんだけど、俺が読んだのは完結後、単行本が話題になってからだった。
単行本を持ってるけど、電子版も改めて購入した。
戦争にまつわる物語といえば「戦場もの」か「戦災もの」が目立つ中で「戦時中の『日常』もの」という切り口が新鮮に映ったことを覚えている。
今でも手元のKindle端末に入れていて、先日広島へ行ったときも、新幹線の車内で読み返していた。
・片渕須直監督をはじめとする制作スタッフの姿勢
映画化が発表されて以降、しばらくはまったく動向がわからなかった。
「話が流れたんかなぁ」と思っていたとき、アニメスタイルのサイトとTwitter経由で、監督はじめ制作スタッフが「何をやろうとしているのか」を知った。
本気で、真摯に、あの漫画の「コマ間を埋める」つもりなのだと知り、震えた。
そしてそのために、当時を知る多くの人が協力していることも知った。
ここまでして焼き付けられる映像は、もはやみんなの「記憶」なんじゃないか。
であれば、その「記憶」をなんとしても完成させてほしい。その時を待とうと思った。
・製作協力者の方々へ一日も早く届けなきゃいけないと思った
そしてクラウドファンディング発表の日。
前述の「1300日の記録」に、なぜクラウドファンディングという手法を取ったのか、なぜ今なのか、その理由が掲載された。
冷静に考えれば、こんな創り方をしている劇場映画1本が、2000万で出来るはずがない。クラウドファンディングの趣旨にも、目的は
スタッフの確保や、パイロットフィルムの制作
となっている。
今年で戦後70年。
「原爆投下前の広島市繁華街」を知る人たちに、時間は残り少なくなっている。
「映画冒頭の広島中島本町シークエンス」を、映画に協力してくれた方たちの「記憶」を、パイロットフィルムとして完成させ、届けてほしい。
これが自分にとって、出資の決め手になった。
冒頭のとおり、映画は無事に製作・公開されることになり、7月には出資者向けのミーティングが開催されることも決まった。
俺は最寄になる広島会場での参加を念頭においていたんだけど、よりによって日程がズムスタのオールスターゲームと丸被りという悲劇が。いやたしかにその日は広島へ行くつもりだけど。けども。
考えた結果、翌日の大阪・大東市開催分へ参加することにした。
ズムスタのチケットが取れれば(抽せん外れたので一般販売待ち)18日広島→19日大阪の移動になる。
強行日程だけど、楽しみにしている。
何より無事に、パイロットフィルムが届きますように。