「この世界の片隅に」クラウドファンディングに参加した理由

こうの史代さん原作の劇場アニメ「この世界の片隅に」の製作が正式決定した。

 

今年3月に立ち上がったクラウドファンディングは2000万円の目標に対して181%の出資を集め、見事達成。2016年の公開に向けて動きだした。

 

俺自身、今回のクラウドファンディングには1万円1口を申し込んでいる。

出資を決断した理由は大きく3つあった。

 

・原作コミックが好き

 原作は2007年から2009年に雑誌連載で発表されたんだけど、俺が読んだのは完結後、単行本が話題になってからだった。

単行本を持ってるけど、電子版も改めて購入した。

 

 

 

 

  戦争にまつわる物語といえば「戦場もの」か「戦災もの」が目立つ中で「戦時中の『日常』もの」という切り口が新鮮に映ったことを覚えている。

 今でも手元のKindle端末に入れていて、先日広島へ行ったときも、新幹線の車内で読み返していた。

 

片渕須直監督をはじめとする制作スタッフの姿勢

 映画化が発表されて以降、しばらくはまったく動向がわからなかった。

「話が流れたんかなぁ」と思っていたとき、アニメスタイルのサイトとTwitter経由で、監督はじめ制作スタッフが「何をやろうとしているのか」を知った。

animestyle.jp

togetter.com

本気で、真摯に、あの漫画の「コマ間を埋める」つもりなのだと知り、震えた。

そしてそのために、当時を知る多くの人が協力していることも知った。

ここまでして焼き付けられる映像は、もはやみんなの「記憶」なんじゃないか。

であれば、その「記憶」をなんとしても完成させてほしい。その時を待とうと思った。

 

・製作協力者の方々へ一日も早く届けなきゃいけないと思った

 そしてクラウドファンディング発表の日。

 前述の「1300日の記録」に、なぜクラウドファンディングという手法を取ったのか、なぜ今なのか、その理由が掲載された。

animestyle.jp

冷静に考えれば、こんな創り方をしている劇場映画1本が、2000万で出来るはずがない。クラウドファンディングの趣旨にも、目的は

 

スタッフの確保や、パイロットフィルムの制作

 

となっている。

 

今年で戦後70年。

「原爆投下前の広島市繁華街」を知る人たちに、時間は残り少なくなっている。

「映画冒頭の広島中島本町シークエンス」を、映画に協力してくれた方たちの「記憶」を、パイロットフィルムとして完成させ、届けてほしい。

これが自分にとって、出資の決め手になった。

 

冒頭のとおり、映画は無事に製作・公開されることになり、7月には出資者向けのミーティングが開催されることも決まった。

俺は最寄になる広島会場での参加を念頭においていたんだけど、よりによって日程がズムスタオールスターゲームと丸被りという悲劇が。いやたしかにその日は広島へ行くつもりだけど。けども。

 

考えた結果、翌日の大阪・大東市開催分へ参加することにした。

ズムスタのチケットが取れれば(抽せん外れたので一般販売待ち)18日広島→19日大阪の移動になる。

強行日程だけど、楽しみにしている。

何より無事に、パイロットフィルムが届きますように。