そしてまた空に散る-ぼくらが旅に出る理由-
人は旅をする生き物で、旅に出るのには様々な理由がある。
たとえば「気分の問題」だったり、「ビジネス」だったり、「観光」だったり。
中でもオタ的な趣味を持ってる人種は「イベント」てのが多いんじゃなかろうか。
特に地方の人間だと、イベント参加のために大都市圏へ行くのはまさにそれ自体が「旅」だ。
これは大都市圏の人も、地方遠征をはじめ、普段の生活ではまず行かない場所・空間を訪れるのは、そこがどんなに近くても、ちょっとした「旅」だろう。
「見たいものを見に行く」「会いたい人に会いに行く」てのは、基本的な欲求だと思う。
…だって行きたいんだからしょうがないじゃないですかっ(謎の半キレ
話は変わって。
「イベント」ってのは、篠原美也子「空に散る」に出てくる「長い線の果て」にある数多の「星」だと俺は思ってる。
前回の「イベント」以降、いろんな生き方を、いろんな暮らしをしてきた人たちが、再会する場所。
そんな「星」はいくつもあって、それはたとえば「ライブ会場」であるし、俺が先月訪れた「東京競馬場」もそうだ。
ヤフオクドームは「勝利の空に浮かぶ(願望)若鷹軍団の星」だな。
夏と冬の有明は…「裏切りと欲望の星」か?
人によって、「星」を訪れる時期も順番も経路も違うし、描く軌跡も様々だ。
どんな線を描いてきたか、互いが歩んできた道を、確認する場所。
「星座が見える」場所。
そしてまた、空に散っていく場所。
今回の俺が目指した星は、東京・代々木第一体育館の「ゆかり王国」。
田村ゆかり2015春ツアーファイナル、アリーナ公演2daysだった。
ライブ本編については日記の方でだいたい書いた。ここで残しておきたいのは、映像コーナーのひとつ「バーチャルデート」に関して。
今回のバーチャルデートは、ゆかりんのツアー先で、公演の合間に収録されてた。
「君といろんなところに行きたい」という「ゆかりちゃん」を連れての全国ツアー、という体で。
松戸、静岡、高松、広島、名古屋が初日。
仙台、札幌、大阪、福岡、新潟が千秋楽。
まず「ツアー移動中にこんな映像撮ってたのかよ!」という驚きがあった。
(これまでは「移動中のゆかりん一座のオフショット」的な風景だった気がする)
俺が行った広島の映像は大久野島、通称「うさぎの楽園」。
空港への移動中に寄ったのかな。
福岡はベイサイドプレイス。
ポートタワーに昇ったあと、サンプラザと国際会議場。「この2つは行ったことあるんだ」と。
そして「いつかあそこに連れて行って」と、海を挟んだマリンメッセ福岡を見ながら。
…あそこスタンド9,000人だっけ。単発で大みそかカウントダウンとかなら何とかなるんじゃ?(弱気
でもいつか、ゆかりんがあの会場でやると信じてます。
で、両日とも、映像の最後で言ってくれた言葉。
「ありがとう。君がいろんなところに連れて行ってくれたんだよ。」
その時、CCH(さいたまスーパーアリーナ2Days)ラストの「こんな大っきな会場に立たせてくれてありがとう」が頭をよぎったりもして。
そらガチ泣きしますよ。
こっちこそ「ゆかりんのライブがあるから訪れた場所」が、どれほどあるのかと。
どれだけいろんな会場を、場所を、街を、世界を。「星」を、知ることが出来たのかと。
感謝するのはこっちの方ですよと。
そして、「これからも、いろんなところに行こうね」。
そらもう「ゆかりのためならどこへでも!」ですよ。
俺らが連れて行くし、連れて行ってもらいますよ。
今日この日が終わって、また俺たちは、再会を期してそれぞれの空に散る。
次はどんなところに連れて行ってくれるだろう?
どんなところへ連れて行ってあげられるだろう?
そしてそれまでに、自分はどんな道を描いて行けるだろう?
願わくばその道が、その星座が、誰にも恥じないものであるように。
「ではまた。行ってきます」